2006年

フリースケールPowerQUICCベースの組込みBSDプラットフォームを開発

2006年3月22日
報道資料 株式会社アックス

アックスは、フリースケールPowerQUICCベースの組込みBSDプラットフォームを開発しました。


BSDプラットフォームを開発

株式会社アックス(本社:京都市、代表取締役社長 竹岡尚三)は、組込みBSDベースのハイエンド・ネットワーク・プラットフォームを開発いたしました。アックスは今後、日本の通信機器市場やレーザープリンタ、複合機などのOA市場において、通信機能に優れ非コピーレフトなOSをタイムリーに提供して行きます。

今回の開発は、フリースケール・セミコンダクタのPowerQUICCシリーズを基本プロセッサとし、これにOSとしてアックス独自のテクノロジーによる組込みBSDの移植を行うものです。

最初の評価用開発キットとしてはアクティブビジョン株式会社が日本で輸入代理店を行う米国EMBEDDED PLANET社のPowerQUICCベースのリファレンス・ボードにアックスが独自の技術を投入し組込みBSDの移植を行い、さらにユーザーの要求により順次新たなハードウェアへの移植を行ってゆく予定です。

これにより通信機器メーカーやOA機器メーカーなどは、Linuxと同等のAPIをもち、さらにGPLライセンスではないOSをタイムリーに利用することが出来、GPLライセンスを意識せずにメーカー本来の特徴を出すべきアプリケーションの開発に時間とコストを集中させることが可能となります。

また、今回のプラットフォーム開発はGPLライセンスを否定するものではなく、ユーザー要求に応えるための新たなソリューションの提案の一つとなります。

PowerQUICCシリーズについて

フリースケール・セミコンダクタのPowerQUICCシリーズは通信機能に特化したコミュニケーション・プロセッサとして開発され、日本を含む世界各国の通信機器メーカーで幅広く使用されております。交換機、基地局、ルーターなどの通信のインフラ側の開発における世界的な実績により、通信機メーカー向けの半導体としては圧倒的な支持とシェアを得ております。

このPowerQUICCシリーズは高性能PowerPC(R)コアを使用し、DDR1/2メモリコントローラ、ギガビット・イーサーネット、セキュリティ・エンジン、CPM、PCI/PCI-Express、シリアルRapidIOなど様々な通信機能を標準で兼ね備えております。

アックス社の組込みBSDについて

アックス社はNetBSDをベースに独自のチューニングを行い、高速起動、HDD無しでのROM動作、暗号化ハードウェアの駆動、特殊用途向スケジューリングなど様々な機能を可能にし、組込み機器においてのネットワーク機能を生かせるよう独自の機能を提供いたします。 対応プロセッサとしては日本および海外の様々なプロセッサに幅広く対応し、すでに日本の大手通信機メーカーでは採用の実績があります。

BSD(Berkley Software Distribution)について

カリフォルニア大学バークリー校で開発された歴史のあるUNIX互換OSでFreeBSDやNetBSDなど多くの派生OSがあります。 日本と米国で広く普及し、インターネットサーバ用OSや組込み用のOSとして広範囲で使用されております。 組込み機器では主にルーターなどの通信機能を有する機器に多く採用され、多くの製品化の実績を古くから持ちます。 BSDライセンスは1992年7月22日、カリフォルニア大学技術ライセンス部門の責任者により正式に"宣伝条項"を削除するという修正が加えられ、これにより明快な制限の緩い非コピーレフトのフリーソフトウェアライセンスとました。

GPL(GNU General Public License)

Free Software Foundation(FSF、社長はGNU Emacsの開発などで有名なRichard M.Stallman氏)が掲げる理念に基づいて明文化されたソフトウェアライセンス規約。最新版はVer.2。ソフトウェアの使用条件として、自由(ソースコードを含めた再配布など)を妨げないことを使用者に要求している。(ASCIデジタル用語辞典より)

GPLライセンス詳細:http://www.gnu.org/licenses/licenses.ja.html

フリースケール・セミコンダクタについて

フリースケール・セミコンダクタ・インクは、自動車用、民生用、産業用、ネットワーキングとワイヤレスマーケット向け組込み用半導体のデザインと製造の世界的リーダーです。フリースケールは、モトローラの一事業部としての50年を超える歴史を経て、2004年7月にニューヨーク証券取引所に上場しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界30カ国以上の国で、半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。フリースケールはS&P 500(R)のメンバーであり、世界的な大手半導体メーカーです。2005年度の売上高は58億ドル(USD)でした。

詳細は、http://www.freescale.com/ をご覧ください。

アクティブビジョン株式会社について

2000年10月設立、米国、欧州のなどの世界有数の高耐用ボードの輸入、販売、コンサルティングをおこなう。産業用のボードを主に扱い日本の航空、防衛、宇宙、船舶、鉄道などの市場へ供給。ハードの設計からコンサルティング、システム開発までを行う。PowerQUICCアーキテクチャーの様々なボードを扱い、今後は米国のEMBEDDED PLANET社、ドイツMEN Mikro Elektronik社のPowerQUICCアーキテクチャーのボードを日本のネットワークとOA市場へPowerQUICCのハードウェア・リファレンス・プラットフォームとして供給、量産前のユーザーに対し様々なハードウェアの技術支援を行う。

株式会社アックスについて

アックスは1980年代よりUNIX技術、TCP/IPネットワーク技術、並列計算技術を実践してきたエンジニアの集まり。1992年、インターネットがまだ一般に知られていない時期に、アックス社はTCP/IPによるあらゆる機器の接続を実現するために、小さなOS「XTAL」と組込みTCP/IPを開発し、設立。アックスのOS「XTAL」はザウルスやデジタルカメラなどに採用され、携帯機器での実績をあげ続けている。2000年以降、アックスが独自に高性能化した「axLinux」、LinuxのためのGUIである「式神」、またデジタル信号処理を支援する「DSPブリッジ」は、多くのネットワーク家電機器、携帯電話などに採用され、高度な機能を実現。新世代の移動体機器、情報家電のために、アックスはLinux/UNIX技術、ネットワーク技術、分散計算技術、サーバ技術を開発提供しております。

アックスお問い合わせ先

株式会社アックス 営業部 E-mail:eigyo@axe-inc.co.jp
東京支店:〒101-0021 東京都千代田区外神田3-14-3 福栄秋葉原ビル7F
TEL:03-5298-6991 FAX:03-5298-6992
本社:〒604-0857 京都府京都市中京区烏丸通二条上ル蒔絵屋町280
マニュライフプレイス京都烏丸8F
TEL:075-213-7075 FAX:075-213-7076
ホームページURL:http://www.axe-inc.co.jp/

株式会社アックス(AXE, Inc.)概要

設立:1992年4月15日
本社:京都府京都市中京区烏丸通二条上ル蒔絵屋町280
資本金:2億6,540万円
従業員数:39名 (2006年2月末)
主要事業:組込み向けソフトウェアの開発と販売


※プレスリリースに記載された情報は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。


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