式神のセルフ開発環境

1. 概略

  1. iPAQに「式神PDA版バイナリ・キット」をインストールしておきます。
  2. NFSサーバとして動作するPCに、セルフ開発環境を展開します。
    (セルフ開発環境は、iPAQ intimate Linux distributionに、 式神の開発に必要なライブラリ等をインストールし、まとめたものです。)
  3. iPAQにネットワークカードを接続し、 iPAQからセルフ開発環境をNFSマウントします。
  4. シリアル端末からログイン、あるいは、ネットワーク上の他のホストからログインし、 iPAQでセルフ開発環境を使用します。

2. 動作条件

式神のセルフ開発環境を使用するには、次のものが必要となります。
  1. 「式神PDA版バイナリ・キット」がインストール済のiPAQ
  2. iPAQで使用可能なネットワークカード
    動作を確認しているカード
  3. NFSサーバとして動作するPC
    (セルフ開発環境として、ディスクに400Mバイト以上の空き容量が必要です)

3. インストール

  1. NFSサーバとして使用するPCで、rootアカウントで intimate-sg101.tgz を展開します。
    /usr/pub/archives/intimate-sg101.tgz を /usr/pub に展開する例を示します。
    (注意: tarコマンドのpオプションは必須)

    例 
    # mkdir -p /usr/pub/ipaq
# cd /usr/pub/ipaq
# tar xvzfp /usr/pub/archives/intimate-sg101.tgz

  2. /etc/exports ファイルの設定を変更し、 PCで展開した環境を、iPAQからNFSマウント可能な状態にします。

    例えばLinuxの場合、/etc/exports に次の行を追加します。 
    /usr/pub/ipaq		(rw,no_root_squash)

4. 設定の変更

4-1. 設定例の環境

以降の設定例は、次に示す環境を仮定しています。

4-2. iPAQ側の設定の変更

「式神PDA版バイナリ・キット」がインストールされているiPAQで、 次の設定ファイルを変更します。

  1. /etc/hosts

  2. /etc/fstab

  3. /etc/pcmcia/network.opts

4-3. PC側の設定の変更

/usr/pub/ipaq/ 以下の次のファイルを変更します。
  1. etc/hostname

  2. etc/hosts

  3. etc/fstab

5. 使用方法

5.1 起動方法

  1. Familiar Linuxをrebootし、ブートローダの画面が表示された状態にします。
  2. iPAQにネットワークカードを接続し、NFSサーバのPCと接続可能な状態にします。
  3. iPAQの(Q)キーを押して、Linuxを起動します。
  4. シリアル端末からログイン、あるいはネットワーク上のホストからsshでiPAQにログインします。

    予め次のアカウントが設定されてます。

    ユーザ名 パスワード
    root rootme
    seimei 未設定

5.2 式神の起動方法

ユーザ名 seimei でログインした場合、 
  $ source sgrc
  $ ./siki
で式神が起動します。

式神を停止させるときは、 
  $ ./xx stop
でXサーバを停止させます。

6. 式神のセルフ開発環境について

6.1 変更ファイル

式神のセルフ開発環境は、 iPAQ intimate Linux distribution の intimate-base-180301.tar.gz をベースにしています。

式神のセルフ開発環境は、上記intimate Linuxに対して、次のファイルに変更を加えています。

  1. 削除したファイル

  2. 変更したファイル

  3. 追加したファイル
  4. modeの変更 
    # chmod a+w tmp
# chmod u+s bin/date

6.2 インストールされているライブラリ

式神の開発に必要なライブラリとして、 式神のセルフ開発環境の usr/sg/ 以下には、 次のライブラリがインストールされています。